神沢村(読み)かんざわむら

日本歴史地名大系 「神沢村」の解説

神沢村
かんざわむら

[現在地名]一宮町神沢

大石おおいし川扇状地の氾濫原に位置し、北はいちみや村、西は末木すえき村など。慶長古高帳に神沢とみえ高一六九石余、幕府領。ほかに大歳おおとし神領八斗。貞享二年采地簿(臆乗鈔)には旗本山上・萩原篠山の三家がみえ、貞享―元禄期(一六八四―一七〇四)の川東領分並給人付帳(渡辺一若家文書)でも同じ三家領。元禄郷帳では幕府領と萩原・篠山の二家領。宝永二年(一七〇五)以降の領主変遷東原ひがしばら村に同じ。寛文一二年(一六七二)に旗本山上五郎左衛門の九割を超える高免などに耐えられず逃散した。


神沢村
かんざわむら

[現在地名]蒲原町神沢

堰沢せぎざわ村の西に位置し、西は由比ゆい宿(現由比町)、北は入山いりやま(現同上)。南の駿河湾に接するわずかな部分だけが平野で、残りは北の大丸おおまる山に向かって徐々に高度を上げる山地。大永三年(一五二三)一一月二一日の由比光規譲状写(御感状之写并書翰)に「同郷之内 神沢方」とあり、由比郷内の当地が子息寅寿丸(光澄)に譲られている。永禄四年(一五六一)一一月六日、志多平二衛門尉に宛て当地の在家五間分の棟別役・四分一人足役免除が安堵され、塩役も前のごとく免除されている(「今川氏真朱印状」志田文書)

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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