神蔵寺(読み)じんぞうじ

日本歴史地名大系 「神蔵寺」の解説

神蔵寺
じんぞうじ

[現在地名]亀岡市田野町佐伯

佐伯さいき朝日あさひ山の東麓にある。朝日山と号し、臨済宗妙心寺派の寺院で、本尊薬師如来(坐像、平安時代の作、重要文化財)

寺伝によれば、延暦元年(七八二)最澄の開基とし本尊も最澄の作で、比叡山根本中堂の薬師仏と同木と伝える(「桑下漫録」所引の「盥魚」)。正暦年中(九九〇―九九五)には仏堂・伽藍を造営し、塔頭二六院を数えた。治承四年(一一八〇)源頼政が以仁王を奉じて兵を挙げた時、当山の僧徒が三井寺と呼応してこれに参加したため、平氏に寺領を没収され堂宇は退廃した。


神蔵寺
じんぞうじ

[現在地名]名東区一社いつしや三丁目

竜華山と号し、曹洞宗。本尊観世音菩薩。寺伝によれば、創建足利義尚の臣柴田源六勝重が雲岫麟棟を招請して開基したという。天正一二年(一五八四)長久手ながくて合戦で焼失後、空厳が御器所ごきそ(現昭和区)竜興りゆうこう寺から来て復興、正徳三年(一七一三)竜興山と号した。享保一九年(一七三四)現在地に移り、のち山号を竜華山と改めた(徇行記)

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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