禄剛崎(読み)ろっこうざき

日本大百科全書(ニッポニカ) 「禄剛崎」の意味・わかりやすい解説

禄剛崎
ろっこうざき

石川県珠洲市(すずし)、能登(のと)半島先端部の岬。珠洲岬の一部をなす。標高約60メートルの海岸段丘で新第三紀中新世の泥岩層からなり、海中には千畳敷といわれる波食台が広がる。日本海上交通の要地で、1883年(明治16)イギリス人の設計による禄剛埼灯台が設置された。現在は無人化。能登半島国定公園域で、周囲には遊歩道がある。

[矢ヶ崎孝雄]


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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「禄剛崎」の意味・わかりやすい解説

禄剛崎
ろっこうざき

石川県能登半島の北東端部,珠洲 (すず) 岬の北端にある岬。標高約 50mの新第三紀中新世の泥岩層から成る海岸段丘上に禄剛崎灯台がある。眼下に波食台が展開し,能登観光の拠点の1つ。背後の山伏山 (184m) は古くから日本海航行の目印で,のろしを上げて航海の便をはかった。能登半島国定公園を代表する観光地。

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世界大百科事典(旧版)内の禄剛崎の言及

【珠洲[市]】より

…飯田湾に面した丘陵斜面には約500基の横穴古墳群があり,早くからこの地が開けていたことを示す。珠洲岬の突端,狼煙(のろし)町の禄剛(ろつこう)崎には海上交通の要点として奈良時代に烽火(のろし)台が置かれた。近世初期から加賀藩の所領となり,揚浜式塩田による塩の生産が盛んで,外浦では第2次大戦後まで行われていた。…

【珠洲岬】より

…石川県珠洲市,能登半島北東端の禄剛(ろつこう)崎,金剛崎,遭(おう)崎の総称。能登半島の内浦(富山湾側)と外浦(日本海側)の分岐点で日本海航路の要衝に当たるため,奈良時代には禄剛崎に烽火(のろし)台が置かれ,1883年には洋式灯台が設置された。…

※「禄剛崎」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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