秦楽寺(読み)じんらくじ

日本歴史地名大系 「秦楽寺」の解説

秦楽寺
じんらくじ

[現在地名]田原本町大字秦庄小字北垣内

高日山浄土院と号し、真言律宗。本尊千手観音。寺伝では秦河勝聖徳太子から賜った観音像を安置したのに始まり、大同二年(八〇七)唐から帰国した空海が境内梵字の阿字池を造ったと伝える。「多聞院日記」永禄一二年(一五六九)二月四日条には「秦楽寺藤辰坊へ無音之間、食籠・鈴一対少三郎ニ遣之」とある。元亀元年(一五七〇)松永久秀が秦楽寺城に進出して十市とおいち郷を焼いたとき、諸堂宇も灰燼に帰したという。宝暦九年(一七五九)僧恵海が再興

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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