種無(読み)たねなし

精選版 日本国語大辞典 「種無」の意味・読み・例文・類語

たね‐なし【種無】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 果実種子のないこと。また、その果実。
    1. [初出の実例]「甘美なタネナシの果物が一方にあり」(出典:夏の淵(1973)〈高橋たか子〉)
  3. 植物うきくさ(浮草)」の異名。《 季語・夏 》 〔八雲御抄(1242頃)〕
  4. 物事の原因・材料・実質・代償・根拠などがないこと。
    1. [初出の実例]「蘇生ってどこぞへか、桶を破って死骸は種(タネ)なし」(出典:歌舞伎・心謎解色糸(1810)四幕)
    2. 「韓非が説難に論ずるところも、結句材料(タネ)なしにて」(出典:内地雑居未来之夢(1886)〈坪内逍遙〉一〇)
  5. 子種がないこと。また、その人。
    1. [初出の実例]「三吉が種なしだったらどうしよう」(出典:鬼怒川(1975)〈有吉佐和子〉三)

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

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