空山(読み)クウザン

デジタル大辞泉 「空山」の意味・読み・例文・類語

くう‐ざん【空山】

人けのない寂しい山。
馬子唄が、春に更けた―一路の夢を破る」〈漱石草枕

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精選版 日本国語大辞典 「空山」の意味・読み・例文・類語

くう‐ざん【空山】

  1. 〘 名詞 〙 人けのないさびしい山。こうざん。
    1. [初出の実例]「釈子帰真炎涼変。空山独閑応禅扃」(出典凌雲集(814)和藤是雄春日過安禅旧院〈嵯峨天皇〉)
    2. 「寂寞(じゃくまく)たる空山(クウざん)の裏、鳥啼き日已に暮れぬ」(出典:太平記(14C後)二一)
    3. [その他の文献]〔王維‐鹿柴詩〕

から‐やま【空山】

  1. 〘 名詞 〙 鉱石含有量が少ないか、または、まったく含まない山。
    1. [初出の実例]「ふしんを致候へ共、からやまをいたし候間」(出典:梅津政景日記‐慶長一七年(1612)五月六日)

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普及版 字通 「空山」の読み・字形・画数・意味

【空山】くうざん

人けのない静かな山。唐・王維川集、鹿柴〕詩 山、人を見ず 但だ人語のくを聞く 景、深林に入り 復たの上を照らす

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