精選版 日本国語大辞典 「一路」の意味・読み・例文・類語
いち‐ろ【一路】
[1] 〘名〙
① 一筋に続く道。一途(いっと)。ひとすじ。一条。仏教では涅槃(ねはん)に到達するはずの一つの道、成仏の直路をいう。
※正法眼蔵(1231‐53)行仏威儀「玄条に同条入せざる一路もあるべしといへども」
※青年(1910‐11)〈森鴎外〉七「向上の一路(イチロ)を示してゐる」 〔首楞厳経‐五〕
② 囲碁で、ある石の一つ隣。「一路石」
[2] 〘副〙 迷ったり寄り道などをしないで。ひたすら。まっすぐに。
※天鵞絨(1908)〈石川啄木〉一一「秋の夜の暗を北に一路、刻一刻東京を遠ざかって行く」
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