内燃機関は、空気と燃料の混合気(ミクスチャーガスmixture gas)の燃焼による膨張力をピストンで受け、クランクで回転力に変えて取り出すものであるが、この空気と燃料との混合の比率を空燃比という。通常は双方の重量の比で表す。ガソリンエンジンではガソリン1に対して空気14前後がもっとも燃焼しやすく、これを理論空燃比という。1対16より混合気が薄いと火炎が消えて失火し、急速に出力が低下するとともに、排出ガス中の炭化水素、一酸化炭素が急増する。また混合気が濃すぎても排気中の炭化水素は増える。したがって混合気を理論空燃比に保つよう気化器や燃料噴射装置を精密にコントロールすべきであるが、不都合なことに窒素酸化物の生成は理論空燃比付近で最大となる。このため排気中の三つの有害成分(一酸化炭素、炭化水素、一酸化窒素)を空燃比のコントロールだけで同時に減少させることは不可能で、層状吸気、遅速燃焼、二次空気噴射、排気再循環、触媒などさまざまな減少方法がとられている。
[高島鎮雄]
…なお,燃焼させる前に混合気を圧縮するとQ2が減るため,得られる仕事が増加し,熱効率も向上する。 混合気の燃焼は火炎面が混合気内を伝播(でんぱ)することによって行われるが,その結果として生ずる出力や排気ガスは空燃比(混合気中の空気と燃料との質量比)および点火時期に大きく左右される。また圧縮比をあげすぎると火炎伝播の途中で未燃焼ガスが自発火し,急激な圧力上昇が起こり,いわゆるノッキングが生じて燃焼室壁の過熱損傷などを招く。…
※「空燃比」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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