窃(漢字)

普及版 字通「窃(漢字)」の解説


常用漢字 9画

(旧字)竊
23画

[字音] セツ
[字訓] ぬすむ・ひそかに

[説文解字]

[字形] 会意
旧字は竊に作り、(穴)+米+(せつ)。は小さな虫の集まる形。穀中の小虫が穀実を食いあらし、外面からは気づかれないような状態を竊という。ゆえにひそかに盗む意がある。〔説文〕七上に「盜、中より出づるを竊と曰ふ」とし、「・廿(じふ)は皆聲なり。廿は古疾、は古(せつ)なり」とするが、字は土倉中の穀が蠹食(としよく)されるさまを示す字である。蠹の初文は東((ふくろ)の象形)の中に虫のいる形。中の穀が蠹食されることを蠹といい、倉中の穀が蠹食されることを竊という。

[訓義]
1. ぬすむ、ひそかにとる、ひそかにおかす。
2. ぬすびと、禄ぬすびと。
3. ひそかに。
4. 浅に通じ、あさい。

[古辞書の訓]
〔名義抄〕竊 ヒソカニ・ヌスミ・ツツム 〔字鏡集〕竊 ヒソカ・ヌスミ・アサシ・アナ・ツツム

[声系]
〔説文〕に(せつ)声として竊・(かつ)の二字を収めるが、は声異なる。竊も字の構造からいえば会意、の亦声としてよい。

[語系]
竊tsyet、siatは声近く、は虫が集まりうごめく形。殷の祖神契(せつ)はまたに作り、卜文にに作る字形がある。

[熟語]
・窃議窃拠・窃権窃鉤・窃号・窃国・窃視窃疾窃取・窃書・窃笑窃攘・窃勢窃窃・窃賊・窃奪・窃聴・窃統・窃盗・窃罵・窃犯・窃・窃柄窃慕窃眸・窃名・窃命・窃毛窃弄・窃禄
[下接語]
隠窃・姦窃・拠窃・狗窃・寇窃・窃・攘窃・侵窃・僭窃・鼠窃・草窃・勦窃・貪窃・叨窃・盗窃・剽窃

出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報

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