日本大百科全書(ニッポニカ) 「竜王(山梨県)」の意味・わかりやすい解説
竜王(山梨県)
りゅうおう
山梨県中部、中巨摩郡(なかこまぐん)にあった旧町名(竜王町(ちょう))。現在は甲斐(かい)市の南部を占める地域。1956年(昭和31)竜王、玉幡(たまはた)の2村が合併して町制施行、2004年(平成16)敷島(しきしま)町、双葉(ふたば)町と合併、市制施行して甲斐市となる。旧竜王町域は、釜無川(かまなしがわ)が甲府盆地に流れ出る東岸を占め、かつては釜無川氾濫原(はんらんげん)で、治水のためにつくられた堤防、信玄堤が残る。JR中央本線、国道20号、52号が通じる。昭和30年代ごろまでは米麦、養蚕を主体とする農村であったが、近年は果樹・野菜栽培中心の都市近郊型農業へと転換。甲府市に隣接しているため急速に都市化が進行し、人口増加も著しい。かつての水田地帯には住宅が建ち並び、農家のなかには転業したり貸家業に転じたものも多い。また工場の増加も著しく県内ではまれな人口増加の町であった。
[横田忠夫]
『『竜王町史』(1976・竜王町)』
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