双葉(読み)フタバ

デジタル大辞泉 「双葉」の意味・読み・例文・類語

ふたば【双葉】

福島県東部にある郡。広野町楢葉町富岡町大熊町双葉町浪江町川内村葛尾村の6町2村からなる。海岸部に東京電力福島第一発電所および同第二発電所がある。平成23年(2011)3月に発生した東日本大震災とそれに伴う福島第一原発事故により全域が甚大な被害を受けた。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「双葉」の意味・わかりやすい解説

双葉
ふたば

山梨県中部、北巨摩郡(きたこまぐん)にあった旧町名(双葉町(ちょう))。現在は甲斐(かい)市の西部を占める一地区。1955年(昭和30)登美(とみ)、塩崎の2村が合併して町制改称、2004年(平成16)竜王(りゅうおう)町、敷島(しきしま)町と合併、市制施行して甲斐市となる。旧双葉町域は、甲府(こうふ)市の西方茅ヶ岳(かやがたけ)南麓(ろく)の登美台地と釜無(かまなし)川氾濫原(はんらんげん)に広がる。JR中央本線、国道20号が通じ、中央自動車道双葉ジャンクションがあり中部横断自動車道と分岐する。登美台地上での養蚕釜無川流域での米作が主であったが、近年は台地上でのブドウ栽培をはじめとする果樹栽培へと転換。甲府市に近く交通の便もよいので、1965年(昭和40)以降住宅が増加し、甲府市の近郊的色彩を帯びてきている。台地上の高所には大規模なブドウ園(サントリー登美の丘ワイナリー)があり、醸造までの一貫操業が行われている。光照寺薬師堂(こうしょうやくしどう)は国の重要文化財。

横田忠夫

『『双葉町誌』(1977・双葉町)』

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改訂新版 世界大百科事典 「双葉」の意味・わかりやすい解説

双葉[町] (ふたば)

福島県東部,双葉郡の町。1951年に県下町村合体モデル第1号として新山(しんざん)町と長塚村が合体して標葉(しねは)町が誕生し,56年現名に改称。人口6932(2010)。浜通り地方の中央に位置し,東は太平洋に臨む。中心部をJR常磐線,国道6号線が縦貫し,国道288号線が郡山市と結ぶ。新山は浜街道の宿駅として発達。その北方には標葉氏の居城があったが,1492年(明応1)相馬盛胤に攻略され,以後相馬氏の城代がこの地を治めた。産業は米作,畜産,養鶏が中心で,なかでも鶏卵が多い。南の大熊町との間にまたがる地に建設された東京電力福島第1原子力発電所(最大出力470万kW)が1971年から運転を開始したのを機に工業地化がはかられた。新山地区にある清戸迫(きよとさく)古墳群には人物や騎馬像,動物などが描かれた壁画をもつ清戸迫横穴がある。2011年3月の福島原発事故に際し,町役場機能を埼玉県さいたま市中央区を経て加須(かぞ)市へ移転。さらに13年6月に福島県いわき市に移転した。
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双葉(山梨) (ふたば)

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「双葉」の意味・わかりやすい解説

双葉
ふたば

山梨県中部,甲府盆地の北西,茅ヶ岳の南麓の地域。旧町名。 1955年塩崎村と登美村が合体して町制。町名は「栴檀 (せんだん) は双葉より芳し」の諺にちなんでつけられた。 2004年9月敷島町,竜王町と合併し甲斐市となった。裾野の丘陵地では果樹栽培,釜無川に沿う低地では米作が行なわれる。南部の下今井には工業団地が立地し,山麓の大垈 (おおぬた) にはサントリーのブドウ園とワイン工場がある。甲府市に近いために宅地開発も進んでいる。岩森の光照寺薬師堂は重要文化財に指定されている。 JR中央本線,国道 20号線,中央自動車道が通り,サービスエリアがある。

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普及版 字通 「双葉」の読み・字形・画数・意味

【双葉】そうよう

二葉。

字通「双」の項目を見る

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