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競輪 けいりん

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

競輪
けいりん

自転車競走に勝者投票券を発売して行う公営ギャンブルの一つ。都道府県,あるいは自治大臣の指定を受けた市町村が主催し,特殊法人自転車競技会が主催者の委任を受けて実施している。自転車競技法に基づき 1948年 11月小倉市 (現北九州市) で最初の競輪が開催され,以後相次いで各地で行われるようになった。

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デジタル大辞泉の解説

けい‐りん【競輪】

職業選手によって行われる自転車競走。自転車競技法によって都道府県及び総務大臣に指定された市町村が開催し、車券を売って財政収入を得、またその着順的中者に払戻金を交付する。
(「ケイリン」と書く)自転車競技の一種。動力付き自転車の先導によってトラック内を集団で走り、先導が外れた後の最後の一周で着順を競う。2000年のシドニーオリンピックから正式種目に採用された。

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百科事典マイペディアの解説

競輪【けいりん】

プロ選手による自転車競技。〈自転車競技法〉(1948年)に基づき,都道府県および特定の市町村が主催して,競馬と同様の車券(勝車投票券)を発売,勝車的中者に車券売上金の75%に相当する金額を払い戻す
→関連項目オートレース

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世界大百科事典 第2版の解説

けいりん【競輪】

自転車競技法〉(1948)により公認,運営されているプロ選手の自転車競走。競馬と同様,勝者投票券(車券)が発売される。日本では第2次世界大戦前からアマチュアスポーツとしての自転車競技が行われていたが,これが戦後のスポーツ興行化の波に乗ってプロ化し,競馬になぞらえて競輪と呼ばれるようになった。1948年11月,小倉市(現,北九州市)で最初の競輪レースが行われた。戦後の日本の窮乏した地方財政および疲弊した経済情勢全般の健全化と,自転車産業の振興をはかるという開催のねらいは予想外の成功をおさめ,各地方自治体はこの後,積極的に競輪開催を推し進めるようになった。

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大辞林 第三版の解説

けいりん【競輪】

職業選手によって行われる自転車競技。また、その勝者や着順などをあてる賭け。自転車競技法による競輪では、前もって車券(勝者投票券)を発売し、的中者には配当金が支払われる。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

競輪
けいりん

自転車競技法に基づいてプロ選手の自転車競走を対象にトータリゼーター・システムの勝者投票券(車券)を発売している公認の賭(か)け事。[倉茂貞助・日本自転車振興会]

歴史

第二次世界大戦後の窮乏した地方財政とくに戦災都市の復興と荒廃した自転車産業の振興を目的として自転車競技法期成連盟が提唱した自転車競技法が1948年(昭和23)7月に議員立法で成立し、同年11月小倉(こくら)市(現在の北九州市)で第1回競輪が開催された。この第1回の開催が予想以上の成功であったため、当時の地方財政の苦境を反映して急激に発展し、5年後の53年までに全国に63か所の競輪場が建設された。しかし競輪の急激な発展とともに賭け事がもつ種々の社会的な弊害が発生し、厳しい世論の批判を受け、国会などでしばしば存廃が論議されるとともに、競輪の諸制度、機構、運営等の改善および監督の強化などについて数回の法律改正が行われた。現在(2002年4月)は全国に競輪場の数が47か所、競輪を開催している道府県が9、市町村が89、計98で、2001年度(平成13)は全国で延べ3717日開催され、車券の総売上額が約1兆1709億円、入場者総数は約1460万人である。[倉茂貞助・日本自転車振興会]

選手

競輪の選手は2002年4月現在4111人が日本自転車振興会に登録されている。選手は競走成績によりS級とA級に区分され、級ごとに競走を行っている。級別は6か月ごとに変更し、S級の競走のほうが賞金額が多くなっている。全選手の約2割がS級選手である。
 競輪選手になるには、日本自転車振興会が運営している日本競輪学校に入校し1か年の教育課程を終えたのち、日本自転車振興会が行う競輪選手の登録選手資格検定に合格しなければならない。日本競輪学校の入学資格は、満17歳以上24歳未満の日本国内に居住する男子で、日本競輪学校が行う身体検査ならびに学力、技能および人物についての入学試験に合格した者と定められている。また、1999年から、オリンピックなど国際的な大会で自転車競技またはその他のスポーツ競技において優秀な成績を収めた者を対象に、年齢制限の上限を29歳未満に緩和した特別選抜入学試験制度もある。競輪選手は毎年1回、75人程度が募集されているが、競輪選手の収入が比較的に高いこともあって応募者が多く、かなり狭い門になっている。競輪学校は静岡県の伊豆市にあって、約16万平方メートルの敷地内に約170人を同時に収容できる諸施設を完備し、学科、実科、教養について全寮制で厳しい教育が行われている。[倉茂貞助・日本自転車振興会]

運営

競輪は、都道府県および総務大臣が指定した市町村(これらを施行者という)が開催することができ、開催回数は月に2回以内、1回は8日以内、1日12レース以内と定められている。施行者は、開催にあたっては、全国を7ブロックに分け、ブロックごとに設立されている特殊法人の自転車競技会に開催の実務を委任する。
 競輪のレースのなかでは、毎年末に開催される競輪グランプリが最高峰のレースである。競輪グランプリの優勝者は、その年の「競輪王座」と目される。競輪グランプリへの出場権がかかるビッグレースには、日本選手権競輪、オールスター競輪、高松宮(たかまつのみや)記念杯競輪、寛仁親王牌(ともひとしんのうはい)・世界選手権記念トーナメント、全日本選抜競輪、競輪祭がある。ほかにも、高松宮記念杯競輪の前哨戦(ぜんしょうせん)となる東西王座戦、全日本選抜競輪の前哨戦となるふるさとダービー、競輪祭の前哨戦となる共同通信社杯競輪、若手有望選手の登竜門的なレースであるヤンググランプリなどがある。これらのビッグレースに優勝することができるのは、競輪選手のなかでも真に実力のある選手のみである。
 競走は、すり鉢型の傾斜面に囲まれた楕円(だえん)形の競走場で行われるが、1周の距離は500メートル、400メートル、335メートル、333.3メートルの4種類があり、走路面はコンクリートやアスファルトなどで舗装されている。競走の種類は、かつては普通競走、先頭固定競走、スプリント・レース、複式競走車競走、先頭責任競走、クロス・レース、ミス・アンド・アウト・レース、ポイント・レースの8種類が行われていたが、現在は先頭固定競走のみが行われている。先頭固定競走とは、先頭誘導員がレースの途中まで決められたペースで選手を誘導して行う競走である。[倉茂貞助・日本自転車振興会]

車券と予想

競走に出走する選手の数は、ほとんどの場合1レース9人であるが、欠場などで選手数が不足した場合は、6人まで減らすことがある。車券は1枚100円の単位で発売されており、全9種類ある。「単勝式」は1着になる選手を当てる賭け式、「複勝式」は3着まで(出走する選手が7人以下のときは2着まで)に入る選手を1人当てる賭け式である。二連勝単式は1着と2着になる選手の組合せを着順どおりに当てる賭け式で、出走選手をいくつかの枠に分けた枠番号で投票する「枠番号二連勝単式」と、選手個人につけられた選手番号で投票する「選手番号二連勝単式」がある。「選手番号三連勝単式」は1着から3着までに入る選手の組合せを着順どおりに当てる賭け式で、選手番号で投票する。二連勝複式は1着と2着になる選手の組合せを着順を問わず当てる賭け式で、枠番号で投票する「枠番号二連勝複式」と選手番号で投票する「普通選手番号二連勝複式」がある。「選手番号三連勝複式」は1着から3着までに入る選手の組合せを着順を問わず当てる賭け式で、選手番号で投票する。「拡大選手番号二連勝複式(ワイド)」は1着と2着、1着と3着または2着と3着になる選手の組合せを着順を問わず当てるもので、選手番号で投票する。的中した車券には、車券の種類ごとの売上額の75%に相当する金額を案分して払戻金として支払うことになっている。
 競輪競走は、あまり早く先行すると風圧などにより不利になるので、走行中の位置のとり方と最後の1周の追い込みが勝負の鍵(かぎ)となる。選手には大別すると、先行する型と、先行する選手の後方に位置して最後にまくる(追い抜く)型の二つがある。出走選手のなかに二つの型の選手がそれぞれ何人いるか、それに選手の出身地、縁故関係、交友関係などを考慮して、競走の展開と最後の追い込みがどうなるかを推理することがたいせつである。つまり各選手の能力と心理をあわせて推理するところに競輪予想の楽しみがある。[倉茂貞助・日本自転車振興会]

収益の使途

払戻金を支払った残りの車券の売上額の25%が施行者の収入となるが、そのなかから、選手の賞金、自転車競技会に実務を委任するための交付金など開催のための諸経費、および法律で定められている一定率の日本自転車振興会に対する交付金を支払った残りが施行者の純収益金となる。競輪開始以来1999年度までの純収益金の総計は約2兆5457億円で、おもに学校、住宅、病院その他公共施設の建設、道路等の改修、災害の復旧などに使われている。施行者から法律の定めに従って日本自転車振興会に交付される金額は、一部の経費を除いて自転車産業その他機械産業の振興、スポーツ、社会福祉、その他公益の増進のために使われていて、2001年度までの総計は約1兆5473億円に達している。[倉茂貞助・日本自転車振興会]

国際交流と国際化

競輪選手は日本自転車競技連盟に加入していて、1957年(昭和32)以来世界選手権自転車競技大会の一部の種目に代表選手を派遣している。競輪選手は短距離種目が得意で、中野浩一(こういち)は77年から10年間連続してスプリントで優勝し、連続優勝の世界新記録を樹立した。オリンピックにおいては、1996年(平成8)のアトランタ大会からプロの自転車競技選手が参加できるようになり、同大会では競輪選手の十文字貴信(じゅうもんじたかのぶ)が1000メートルタイムトライアルで銅メダルを獲得した。また、1981年から毎年欧米の有名選手を8名程度招待し、全国のおもな競輪場で「国際競輪」として競走に参加させている。
 これらの競輪選手の活躍や積極的な国際交流などによって、競輪は世界の自転車競技関係者の注目を集めるようになった。韓国では、日本をモデルにした競輪が1994年から行われており、2000年12月にはソウルに次いで国内2か所目となる競輪場が昌原(しょうげん)にオープンした。また、賭けを伴わない「ケイリン」は、自転車競技の種目の一つとして多くの国で行われており、2000年のオリンピック・シドニー大会から自転車競技の正式種目として採用された。[倉茂貞助・日本自転車振興会]
『倉茂貞助著『競輪誕生の想い出』(1979・週間レース社) ▽佐々木晃彦著『公営競技の文化経済学』(1999・芙蓉書房出版) ▽松垣透著『競輪に賭ける!』(2000・彩流社)』

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世界大百科事典内の競輪の言及

【自転車競技】より

…戦後初の国際競技参加は,51年にインドで開かれた第1回アジア競技大会であり,杉原鏘一郎らの活躍で全種目を制覇した。 日本における実質的なプロ競技は1948年に開始された競輪である。したがって日本のプロ競技は欧米諸国のそれと異なり競輪競走が中心となっているが,52年に第1回全日本プロフェッショナル自転車競技選手権大会が東京後楽園で行われて以来,いろいろな競技種目が採用されるようになっている。…

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