第二次産業(読み)だいにじさんぎょう

日本大百科全書(ニッポニカ) 「第二次産業」の意味・わかりやすい解説

第二次産業
だいにじさんぎょう

産業を3部門に分類した場合の一区分。日本標準産業分類の大分類では鉱業採石業砂利採取業建設業、製造業がこれに該当するが、C・G・クラークの実証研究では第二次産業にガス・電気業などの公益事業も含まれており、逆に鉱業は第一次産業に区分されている。経済成長に伴う工業化過程なかで、産業の比重が第一次から第二次、第二次から第三次産業へと移行することはクラークの法則(あるいはペティの法則)として知られている。日本の場合、全産業(分類不能の産業を除く)に占める第二次産業の就業人口構成比は、1950年(昭和25)の21.8%から1975年の34.2%へと上昇をたどったあと、1980年代を通じて30%台前半の水準で安定的に推移した。その後、1990年代に入り減少基調に転じ、2000年(平成12)に29.8%と3割台を割り込んだあと、2005年は26.6%と低下の動きが続いている。なお、日本標準産業分類において、製造業に分類されていた新聞業および出版業は、2002年の分類の改訂によって、第三次産業に含まれる情報通信業に分類されることになった。

[三浦正史]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例