笹津村(読み)ささづむら

日本歴史地名大系 「笹津村」の解説

笹津村
ささづむら

[現在地名]細入村笹津

現町域の北端に位置し、集落は神通川にほぼ並行する飛騨街道沿いに営まれる。西は山地が迫り、笹津山(三八七・一メートル)がそびえる。史料上は篠津とも記される。対岸北方に新川にいかわ郡笹津村(東笹津とも通称、現大沢野町)があり、古くからの両岸を結ぶ笹津船渡があった。永禄八年(一五六五)六月一〇日の河上□綱牛役銭免状(川上行雄所蔵文書)に「篠津」とみえ、飛騨高原たかはら(現岐阜県国府町)の弁屋(紅屋)に牛荷の役銭などを免除する過書を与えており、関銭を徴収していたことが知られる。なお永禄頃、飛騨の塩屋筑前守が「笹津近辺を切随へ、猿倉の城に居住して」いたという(飛騨国治乱記)


笹津村
ささづむら

[現在地名]大沢野町笹津

神通川東岸に位置し、北は春日かすが村・下タ林したばやし村、南はうしませ村。加賀藩領。しお村の多久比礼志たくひれし神社の社記に、天武天皇の時代、林弥鹿岐が利波となみ(礪波)から船出して塩を求めて篠津(笹津)芦生あしゆうへ来たという伝えがある。天和二年(一六八二)の三ヶ国舟渡所書上(菊池家文書)に笹津とみえ、船一艘があった。対岸にも笹津村(現細入村)があるので、古くから東笹津と称し、篠津とも記された。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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