朝日日本歴史人物事典 「筒井順昭」の解説
筒井順昭
生年:大永3(1523)
室町時代の武将,大和国(奈良県)国人。興福寺官符衆徒,一乗院家坊人。順興の子,順慶の父。本拠は添下郡筒井(大和郡山市)の地である。天文15(1546)年越智氏を貝吹山城に破り,『多聞院日記』に「一国悉以帰伏」とあるように,ほぼ大和一国を支配するようになった。それに先立ち河内国(大阪府)畠山氏の抗争にも関与し,はじめ木沢長政方であったが,のち畠山稙長と結び,同11年3月には長政を河内国大平寺に破っている。同18年4月,比叡山延暦寺に入山して家督を子順慶に譲った。翌19年3月筒井城に帰ったが,同年6月死去した。
(森田恭二)
出典 朝日日本歴史人物事典:(株)朝日新聞出版朝日日本歴史人物事典について 情報