米華相互防衛条約(読み)べいかそうごぼうえいじょうやく(英語表記)Mutual Defence Treaty between the United States of America and the Republic of China

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「米華相互防衛条約」の意味・わかりやすい解説

米華相互防衛条約
べいかそうごぼうえいじょうやく
Mutual Defence Treaty between the United States of America and the Republic of China

1954年 12月2日ワシントン D.C.で調印されたアメリカと台湾の国民政府との間の相互防衛条約。 55年3月3日台北で批准書交換後発効。朝鮮戦争勃発 (1950) 後,両国政府間で交渉が進められてきたが,台湾海峡の緊張によって締結が早められた。武力侵略または外部からの共産主義の破壊活動に対処することを目的とする。条約の対象は,台湾,ポンフー (澎湖) 群島,アメリカの領土。 54年 12月 10日に締結された追加条約のなかで,国府はアメリカの合意なしには台湾,ポンフー群島の防衛力を「実質的に低下させる程度まで」移動させない旨が規定された。有効期間は無期限であるが,どちらかの国の通告後1年で条約は失効する。駐兵条項もあるが,72年の米中接近以来,駐留アメリカ軍は漸減している。

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百科事典マイペディア 「米華相互防衛条約」の意味・わかりやすい解説

米華相互防衛条約【べいかそうごぼうえいじょうやく】

1954年米国と中華民国政府が結んだ条約。第三国が台湾を攻撃した場合,これは両国の安全を脅かすものとし,台湾と澎湖(ほうこ)諸島を両国が共同で防衛することを定めた。中国本土からの攻撃に対処したもの。1979年廃棄。→日米安全保障条約米韓相互防衛条約

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