中国と台湾を隔てる海峡。1996年、台湾初の民主的な総統選挙を威嚇するため、中国は台湾近海にミサイルを発射する軍事演習を実施。米軍は空母を派遣して抑え込んだ。以降、中国は米空母の接近阻止へ海軍力やミサイル戦力を増強。戦闘機能力も向上させている。ほぼ中央に設定された中間線は事実上の「境界線」となってきたが、昨年8月に当時のペロシ米下院議長が訪台後、中国軍機が中間線越えを繰り返すなど軍事活動を常態化させている。(台北共同)
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東シナ海の一部で、中国南東部の福建省と台湾島の間の海峡。南北の長さは約380キロメートル、東西の幅はもっとも狭い所はわずか130キロメートルで、北端では約150~160キロメートル、南端は250~260キロメートルである。水深は大部分が100メートル以内だが、南端に近い澎湖(ほうこ)列島と台湾島の間の澎湖水道は100~200メートルと深い。古くから大陸沿岸の南北交通の航路として利用され、日本の朱印船もここを航路としていた。福建省側には福州、泉州、厦門(アモイ)など古くから開けた港がある。現在も福州、厦門、台湾島の高雄(たかお/カオシュン)は商港として繁栄している。なお大陸側の金門島、馬祖(ばそ)島は国民党軍により占領され、要塞(ようさい)化された。この海域は魚種が豊富で好漁場であるうえ、建設用資材としての砂が豊富であり、海底油田も発見されている。
[青木千枝子・河野通博]
中国本土の福建省と台湾島との間にある海峡で,北東から南西への長さ約300km,幅約150km,最も狭い所は135km。澎湖列島が海峡南東部にあり,列島と台湾島との間の澎湖水道の水深が100~200mで,海峡で最も深い部分である。ほかは水深50~100mと浅く,また寒流と暖流とがぶつかるので好漁場となっている。東シナ海と南シナ海とを結ぶ沿岸交通上の要衝にあたっている。
執筆者:林 和生
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