安全(読み)あんぜん

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

安全とは元来,危険や災害などによってそこなわれるおそれがない安らかな状態をいうが,生活環境が複雑化し,予測しがたいさまざまな危険性の内在している今日,安全が積極的な行動目標として重要な意味をもちつつある。すなわち,危険な事態の予測,想定,危険要因分析解明排除もしくは他の条件による補完,そして危険が生じた場合に被害最小限にする周辺条件や事後対策の整備などによって安全が指向される。裏を返せば,安全性とは潜在する危険が発現する可能性と対応する。

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デジタル大辞泉の解説

[名・形動]《中世は「あんせん」とも》危険がなく安心なこと。傷病などの生命にかかわる心配、物の盗難・破損などの心配のないこと。また、そのさま。「家内の安全を祈る」「安全な隠れ家」「荷物の安全な輸送」⇔危険

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精選版 日本国語大辞典の解説

〘名〙 (古く「あんせん」とも)
① (形動ナリ・タリ) 危険のないこと。平穏無事なこと。また、そのさま。
※平家(13C前)三「願はくは子孫繁栄絶えずして、〈略〉天下の安全(あんせん)を得しめ給へ」
※浄瑠璃・平家女護島(1719)四「忽障礙消へうせて御所の震動安全たり」 〔後漢書‐夏恭伝〕
② (形動) 傷ついたり、こわれたり、盗まれたりする心配がないこと。また、そのさま。
※東寺百合文書‐り・観応三年(1352)四月五日・小槻国治若狭太良庄地頭方代官職請文「悪党以下地下違乱出来之時、就内外、可庄家安全計略
③ (━する) 心を落ち着かせること。気持を安らかにすること。
※風曲集(1423頃)「万人の見聞も、眼はひとりと安全して、一調二機三声と歌出すべし」
[語誌]中世まではアンセン・アンゼン両方あったが、「ロドリゲス日本大文典」や「日葡辞書」などから、中世末にはアンセンのほうが一般的であったと思われる。近世以後はアンゼンに変わり、近代以後「セン」の形は消滅した。

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世界大百科事典内の安全の言及

【社交】より

… このように社交によって社会が成り立ち,それを求める欲求はだれにでもあるのである。この点に関して心理人類学者のF.L.K.シュー(許烺光)は,社交を,地位・安全と並ぶ人間の基礎的な社会的欲求だとする。彼によれば,地位statusは,自分の所属する集団での評価のあらわれであって,仲間うちでどの程度重要視されているかを示す尺度である。…

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