精神症状として現われる子どもの神経症(読み)せいしんしょうじょうとしてあらわれるこどものしんけいしょう

家庭医学館 の解説

せいしんしょうじょうとしてあらわれるこどものしんけいしょう【精神症状として現われる子どもの神経症】

■分離不安障害(ぶんりふあんしょうがい)
 愛着をもっている人物(主として母親)から離れることに過剰な不安を示したり、その人物にしがみつく状態で、不登校(ふとうこう)の年少の子どもにみられることが多くあります。
 母親に危険がふりかかるかもしれないとか、自分が災難にあって母親から引き離されるのではないかといった非現実的な心配をして、母親のそばを離れないといった症状を示します。
■過剰不安障害(かじょうふあんしょうがい)
 将来出来事や過去の行動の適切さに対して過剰・非現実的な心配を示す状態で、不登校の子どものなかにその典型的な姿をみることがあります。
 勉強、運動、友だちとの交流など、日常生活における自分の能力についても過剰な心配をし、そうした不安にともなって、頭痛腹痛などの身体症状を訴えることが多くあります。
 緊張感が強く、心配の種について家族などにたびたび大丈夫かと確認したりします。
■回避性障害(かいひせいしょうがい)
 家庭外での社会的活動や見知らぬ人と出会うことに対して過度のしりごみが目だつ状態で、そのために登校や外出ができないことが多くあります。
 そのほか、子どもにみられる神経症としては、単一恐怖(たんいつきょうふ)、社会恐怖(しゃかいきょうふ)、空間恐怖(くうかんきょうふ)、パニック障害(しょうがい)、強迫性障害(きょうはくせいしょうがい)などがあります(神経症性障害(「神経症性障害とは」))。

出典 小学館家庭医学館について 情報

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