紀麻呂(読み)きのまろ

改訂新版 世界大百科事典 「紀麻呂」の意味・わかりやすい解説

紀麻呂 (きのまろ)
生没年:659-705(斉明5-慶雲2)

持統文武朝の官人貴族。大人の子。男人,宇美,宿奈麻呂の父。693年(持統7)直広肆に叙され,701年(大宝1)大納言に任じられた。没したとき,天皇深く悼み,とくに葬儀を賜り,中納言高向麻呂を遣わして宣命を賜ったという(《公卿補任》)。当時,紀氏一族の族長的立場にあった人物で,子孫繁栄した。《懐風藻》に漢詩1首を残している。749年(天平勝宝1)中納言に任じられた紀麻路と紛らわしいが,別人。麻路は麻呂の弟である。
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デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「紀麻呂」の解説

紀麻呂 きの-まろ

?-705 飛鳥(あすか)時代の公卿(くぎょう)。
紀大人(うし)の子。紀男人(おひと),紀宇美(うみ)の父。直広肆(じきこうし)から大宝(たいほう)元年従三位にすすみ,藤原不比等(ふひと)とともに大納言となる。中務卿(なかつかさきょう)を兼任慶雲(きょううん)2年7月19日死去。47歳か。時に正三位。文武(もんむ)天皇から死をおしまれ,とくに葬儀を賜った。「懐風藻」に漢詩1首がある。

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