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経済回復基調のメルケル大連立政権 けいざいかいふくきちょうのめるけるだいれんりつせいけん

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知恵蔵2015の解説

経済回復基調のメルケル大連立政権

2005年7月ドイツ連邦議会(下院)でゲルハルト・シュレーダー(社会民主党SPD〉)首相に対する信任決議案が否決されたことを受けて、同首相は任期未了のまま議会を解散。9月の総選挙でキリスト教民主同盟(CDU)・キリスト教社会同盟(CSU)の保守連合が勝利したが、過半数をとる政党がなく、組閣は難航した。11月下旬になってようやく、ドイツ史上初めての女性首相となるアンゲラ・メルケルCDU党首を首班とする保守連合と社会民主党との保革大政党による連立政府が誕生した。小差で第2党となったSPDは内相・外相などの主要な閣僚ポストを獲得した。これは1966〜69年以来の大連立政府だった。メルケル政府は懸案だった付加価値税(VAT)を07年1月に16%から19%に引き上げた。景気回復も手伝って、その結果11月には07年の税収は06年比10.3%増の見通しとなった。失業率も12%を超えていたのが、10月には8.7%にまで改善、財政赤字も06年末には欧州連合(EU)の財政安定協定の範囲内である3%以下に抑えることに成功した。メルケル首相は親米派で知られるが、政権成立後最初の訪問国としてフランスを選択し、欧州重視と仏独連帯の従来の路線を踏襲する方向を示した。他方でメルケル首相は米英も訪問、バランスをとると同時に、早い時期にポーランドも訪れた。中欧の大国ドイツはバランス外交に腐心しているが、07年6月の欧州理事会では改革条約の内容をめぐって激しくポーランドと対立した。国内では、大連立政権に加わったことで、保守化を懸念する支持者に配慮して、SPDは10月の党大会で失業期間延長の政策を打ち出すなど「左傾化」の傾向を示し始めたが、大連立を先導したSPD出身の労働社会相兼副首相が11月に辞職を表明した。09年に予想される総選挙に向けて連立政権内部の関係は波乱含みである。

(渡邊啓貴 駐仏日本大使館公使 / 2008年)

出典|(株)朝日新聞出版発行「知恵蔵2015」
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