デジタル大辞泉
「継」の意味・読み・例文・類語
まま【▽継】
1 継母。また、継母であること。
「心実はなしかかさんは―ざんす」〈柳多留・四一〉
2 親子・兄弟・姉妹などの親族関係を表す名詞の上に付いて、親子の間に血のつながりがないという意や、兄弟姉妹の間に両親の片方だけを通しての血のつながりしかないという意を表す。「継母」「継子」「継兄」「継妹」
出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例
つぎ【継】
[1] 〘名〙 (動詞「つぐ(継)」の連用形の名詞化)
① 二つ以上の
物事をつづけ合わせること。また、そのつづけかた。つづき具合。並びつらなる様子。連接。接続。
※
万葉(8C後)七・一〇九三「三諸のその山並に児らが手を
巻向山は継
(つぎ)のよろしも」
② 転じて、
衣服などの破れに他のきれをあててつくろい縫うこと。また、そのための布きれ。
補綴。
※宇津保(970‐999頃)吹上下「
つきの布のわわけたる、つるはぎにて」
※談義本・教訓雑長持(1752)一「軽微な鼻の小天狗〈略〉所々綴(ツギ)のあたりし羽根の」
③ (「嗣」とも書く)
あとつぎ。世継。
継嗣。または後継者。
※続日本紀‐天平宝字六年(762)六月三日「女子の継(つぎ)にはあれども、嗣がしめむと宣ひて」
※
源氏(1001‐14頃)若菜上「なに事も上手のつぎといひながら、
かくしも、えつがぬわざぞかしと、心にくくあはれに人人おぼす」
※春のみやまぢ(1280)七月七日「つぎ百首果てぬれば、後夜の鐘に人々驚きて」
⑤
囲碁で、断点を補う手。直接切れないように補うのと、切ってきても
代償を得られるようにするのと二通りの
方法があり、形によって堅ツギ、掛ツギ、桂馬ツギ、棒ツギ、二丁ツギなどと呼ぶ。
[2] 〘接尾〙 家や位を継いでその
立場にある
期間を数えるのに用いる。代。世。
※
続日本後紀‐承和一二年(845)一月乙卯「七都義
(ツギ)の
御代にまわへる百十
(ももちまりとを)の翁の舞奉る」
まま【継】
[1] 〘語素〙 親子・兄弟などの親族関係を表わす名詞と熟合して、その関係が血のつながりがないか(親子の場合)、両親の
うちの片方だけを通しての血のつながりしかないか(兄弟の場合)、の意を表わす。「まま父」「まま母」「まま
息子」「まま兄
(せ)」「まま妹
(いも)」など。
[2] 〘名〙 (形動) 継母。また、継母であることや、そのさま。
※雑俳・柳多留‐四一(1808)「心実はなしかかさんは継ざんす」
まま‐し・い【継】
〘形口〙 まま
し 〘形シク〙 継父・継母・継子または腹違いの間柄である。
※御伽草子・朝顔の露(室町時代物語集所収)(室町末)「まましき母の聞き給はば、父御せんにの給ひ」
ままし‐さ
〘名〙
つぎ・つ【継】
〘他タ下二〙 次々に物事をする。順序立てて行なう。
※万葉(8C後)二〇・四四六五「授け給へる 子孫(うみのこ)の いや継ぎ継ぎに 見る人の 語り都芸弖(ツギテ)て 聞く人の 鏡にせむを」
まま‐し【継】
出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報