続貂(読み)ゾクチョウ

デジタル大辞泉 「続貂」の意味・読み・例文・類語

ぞく‐ちょう〔‐テウ〕【続×貂】

趙王倫ちょうおうりん一党下僕に至るまで高官に就いたので、てんの尾で飾った高官用の冠が足りなくなり、犬の尾で飾った間に合わせの冠が続くだろう、とそしられたという「晋書」趙王倫伝の故事から》
すぐれたもののあとに、つまらないものが続くことのたとえ。
他人仕事を受け継いですることをへりくだっていう語。

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精選版 日本国語大辞典 「続貂」の意味・読み・例文・類語

ぞく‐ちょう‥テウ【続貂】

  1. 〘 名詞 〙 ( 中国、晉の趙王倫の一党が兵卒にいたるまで爵位をうけたので、時の人が冠にかざる貂が足りなくなったであろうと「貂不足、狗尾続」といったという「晉書‐趙王倫伝」の故事から ) つまらない者が高官に列すること。劣者優者に続くこと。また、他のし残した仕事を受継いで行なうことを卑下していう語。狗尾(くび・こうび)続貂。
    1. [初出の実例]「されば歌舞妓年代記の続貂とかいふもの、こはとほからず〈略〉おほやけにすべくなむ」(出典:続歌舞妓年代記(1907)豊芥子略伝)
    2. [その他の文献]〔余靖‐観文相公以靖黍承善政特寄嘉篇謹依厳韻和詩〕

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普及版 字通 「続貂」の読み・字形・画数・意味

【続貂】ぞくちよう(てう)

封爵を濫授する。悪を以て美につぐ。〔晋書、趙王倫伝〕黨皆將に登り、竝びに大封に列し、其の餘~咸(ことごと)く超階す。~(ごと)に貂(てうせん)(冠冕の飾り)坐に盈(み)つ。時人之れがを爲(つく)りて曰く、貂足らず、狗尾續ぐと。

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