網手(読み)あみのて

精選版 日本国語大辞典 「網手」の意味・読み・例文・類語

あみ‐の‐て【網手】

〘名〙
網の目模様
浮世草子西鶴織留(1694)五「今朝松茸の焼(たき)ましたが、網(アミ)の手の(はち)に入れまして」
紋所の名。魚網を干した形を図案化したもの。
※幸若・夜討曾我(室町末‐近世初)「家々のまくのもむをぞ見たりける。〈略〉いたらがいは岩永たう、あみの手はすがひたう」

あみ‐で【網手】

〘名〙
① 網目模様を染め付けた磁器。中国明代末天啓ごろの直径二〇センチメートル前後の皿や、伊万里の瓶、皿などに多い。
合巻・出世奴小万伝(1833)「よい鳥をかけるつもりであみ手(テ)猪口
更紗(さらさ)模様の名。地に網状の模様のあるもの。
歌舞伎浮世清玄廓夜桜(1884)大詰返し「上手(かみて)より大勢万字に網手(アミデ)の揃衣(そろひ)

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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