総検校(読み)ソウケンギョウ

デジタル大辞泉 「総検校」の意味・読み・例文・類語

そう‐けんぎょう〔‐ケンゲウ〕【総検校/×惣検校】

中世荘園公領職名在地の最高責任者。
中世、大寺社におかれた僧職寺務全体を総括した。
室町時代以降、当道の最高責任者。全国盲人を統轄した。

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精選版 日本国語大辞典 「総検校」の意味・読み・例文・類語

そう‐けんぎょう‥ケンゲウ【総検校・惣検校】

  1. 〘 名詞 〙 検校を総管する職名。
  2. 平安・鎌倉時代、国衙(こくが)領、荘園の職員
    1. [初出の実例]「総撿挍掾播磨伝野・撿挍内舎人播磨香名」(出典:朝野群載‐二二・長和四年(1015)一一月一六日)
  3. 寺務を総括する僧職。
    1. [初出の実例]「東大寺縁起云。延喜御門尊崇余聖宝僧正七大寺惣撿挍(ソウケンケウ)成給」(出典壒嚢鈔(1445‐46)一四)
  4. 瞽官(こかん)の最高位。当道に関する一切の事を支配するもの。〔日葡辞書(1603‐04)〕

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世界大百科事典(旧版)内の総検校の言及

【職屋敷】より

…屋敷内に,職検校の位牌所である清聚庵がある。この屋敷内で,職検校(一老検校,通称として惣検校または総検校ともいう)をはじめ十老検校までの10名(職十老,十﨟とも)が,当道座支配のための官位免許や官金配分などの職務を執り,職検校はこの屋敷に居住した。職屋敷は覚一検校(1300ころ‐71)の時代に始まるといわれるが確証はない。…

【当道】より

… 江戸時代には全国的に仕置屋敷が設けられ,年寄,座元,組頭などの支配組織も生じた。江戸の仕置屋敷は惣録(そうろく)屋敷といわれ,その統括者を惣録検校ないし惣検校と称し,一時は職屋敷の支配から独立することもあった。江戸幕府も保護政策をとり,冠婚葬祭に際して徴収した富銀(とみぎん)を当道盲人に与えた。…

※「総検校」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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