寺院の管理あるいは法会の執行などに関して置かれた機関およびその地位・職務の総称。寺院の管理職では,寺院内にあって僧尼を統轄し,庶務を遂行する三綱(さんごう)が歴史的にもっとも古く,たいていの寺院に存在した。特定の寺院にはその上に別当,鎮,座主(ざす),長者,長吏(ちようり),検校(けんぎよう),執行(しゆぎよう)など,寺院を代表する権限を有したものが置かれたが,名称は寺院によって異なる。このほか三綱の下に五師,年預,勾当(こうとう)などがあった。法会に関するものに導師,呪願師,講師(こうじ),複師など,教学に関するものに阿闍梨(あじやり),学頭などがいる。また諸寺の浄行者を選んで天皇の護持に当たる内供奉(ないぐぶ)十禅師,授戒の際には戒和上(かいわじよう)等の十師が置かれた。これらの僧職の多くは詔勅,宣旨,院宣などをもって任命された。
執筆者:中井 真孝
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