緩急(読み)カンキュウ

デジタル大辞泉 「緩急」の意味・読み・例文・類語

かん‐きゅう〔クワンキフ〕【緩急】

ゆるやかなことと、急なこと。遅いことと、速いこと。ゆるいことと、厳しいこと。「緩急をつける」「緩急自在の投球」「緩急よろしきを得る」
《「緩」は語調を整えるだけの語》差し迫った事態危急の場合。「一旦いったん―あれば、直ちに対応できる態勢
[類語]遅速

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精選版 日本国語大辞典 「緩急」の意味・読み・例文・類語

かん‐きゅうクヮンキフ【緩急】

  1. 〘 名詞 〙
  2. ゆるやかなことと急なこと。遅いことと速いこと。ゆるいことときびしいこと。〔色葉字類抄(1177‐81)〕
    1. [初出の実例]「功臣倦ときは、衆事寛急(クヮンキウ)、宜(ぎ)をうしなふて国あやうし」(出典:信長記(1622)一五上)
    2. [その他の文献]〔荘子‐則陽〕
  3. ( 「緩」は意味がなくなって語調を整える働きとなったもの ) 危急の場合。まさかの時。
    1. [初出の実例]「書画会を修して、以て且く一時の緩急を救はんにはと」(出典:江戸繁昌記(1832‐36)初)
    2. [その他の文献]〔史記‐袁盎伝〕
  4. ちょぼいち賭博の一種。賽(さい)を二個用い、出た目を合算し、それに合った目に賭けたものを勝ちとする。七以上の数となった場合は、五または一〇を切り捨てて計算する。〔国民百科新語辞典(1934)〕

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普及版 字通 「緩急」の読み・字形・画数・意味

【緩急】かんきゆう(くわんきふ)

遅速。寛厳。また、危急。緩はいいそえた帯字(おびじ)。〔史記、絳侯周勃世家〕孝且(まさ)にぜんとする時、太子に誡めて曰く、(も)しらば、亞夫は眞に將兵を任ずべしと。

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