日本歴史地名大系 「美ヶ原温泉」の解説 美ヶ原温泉うつくしがはらおんせん 長野県:松本市里山辺地区湯ノ原村美ヶ原温泉[現在地名]松本市里山辺 湯ノ原湯(ゆ)ノ原(はら)村の白糸温泉を中心に昭和三〇年代につけられた名称で、湯ノ原・藤井(ふじい)・御母家(おぼけ)を一括し、他の湧出地も含めて美ヶ原温泉とよぶ。「日本書紀」天武天皇一四年一〇月一〇日の記事に、「軽部朝臣足瀬・高田首新家・荒田尾連麻呂を信濃に遣して行宮を造らしむ。蓋し束間の温湯(つかまのゆゆゆ)に幸さむと擬ほすか」とある束間の湯は歌枕であり、湯ノ原の白糸温泉をさすともいわれる。<資料は省略されています>また「宇治拾遺物語」の「信濃国筑摩湯に観音沐浴事」には「よろづの人のあみける薬湯」と記されている。 出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報 Sponserd by
日本大百科全書(ニッポニカ) 「美ヶ原温泉」の意味・わかりやすい解説 美ヶ原温泉うつくしがはらおんせん 長野県松本市位の東方郊外、美ヶ原の山麓(さんろく)に点在する御母家(おぼけ)、湯ノ原、藤井温泉の総称。第二次世界大戦後の呼び名。国民保養温泉地。『日本書紀』天武(てんむ)天皇14年(685)の記事にある束間温湯(つかまのゆ)は、湯ノ原温泉をさすといわれる。湯ノ原温泉は湯治向き、御母家温泉は静養向き、藤井温泉はヘルスセンターなどの近代的設備をもつなど多様である。泉質は単純温泉、硫黄泉。北アルプスの展望がすばらしい。松本駅からバス20分。[小林寛義] 出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例 Sponserd by