美咲(町)(読み)みさき

日本大百科全書(ニッポニカ) 「美咲(町)」の意味・わかりやすい解説

美咲(町)
みさき

岡山県中央部、久米(くめ)郡にある町。2005年(平成17)中央、旭(あさひ)、柵原(やなはら)の3町が合併して美咲町となった。吉備(きび)高原にあり、東部を吉井川と支流の吉野川、西部を旭川が流れる。町の中央をJR津山線と国道53号、西部を国道429号が走る。旭川には、1954年(昭和29)完成した旭川ダムによってつくられた旭川湖がある。旧旭町の中心地である西川は、ダムによる水没のために移転した集落である。柵原には、東洋一の硫化鉄鉱山といわれた同和鉱業の柵原鉱山があったが、1991年に閉山、鉱山会社経営の片上(かたかみ)鉄道も廃止となった。

 主産業は農業で、米作を中心に野菜や工芸作物栽培が行われている。また、林業もみられる。定宗(さだむね)の本山寺(ほんざんじ)本堂や三重塔が国の重要文化財、二上(ふたかみ)山頂近くの両山寺(りょうざんじ)で行われる山伏行事の護法(ごほう)祭が国選択無形民俗文化財、そのほか飯岡の月の輪古墳が県の史跡にそれぞれ指定されている。面積232.17平方キロメートル、人口1万3053(2020)。

[編集部]


出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例