美江寺(読み)みえじ

日本歴史地名大系 「美江寺」の解説

美江寺
みえじ

[現在地名]岐阜市美江寺町

通称美江寺観音。大日山観昌院と号し、天台宗本尊十一面観音。同像はもと伊賀国名張なばり座光ざこう寺にあったといわれるが、養老元年(七一七)六月に本巣もとす十六条じゆうろくじよう(現巣南町)に移され、勤操を開山として一宇を建立し、勅願寺にされたという。これは美濃国守笠朝臣麻呂の奏聞によって実現したと伝えるが、勤操と笠朝臣麻呂を結び付けることは時間的に無理がある。その後の沿革は明らかではないが、源国房が庄園を寄進し、その後裔にあたる土岐氏は代々当寺に深く帰依したという。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

世界大百科事典(旧版)内の美江寺の言及

【巣南[町]】より

…開発は古く十七条,十八条などの条里制のなごりを示す字名が現存する。美江寺(みえじ)は近世には中山道の宿駅で,今も当時の町並みが残る。以前は米作地帯であったが,近年都市近郊型農業に変わり,柿,梨,イチゴ,キュウリなどの果樹・野菜栽培が盛んである。…

※「美江寺」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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