…つまり,区別された個々のことがらに宿る妥当性だというのである。〈名義〉〈字義〉〈義疏(ぎそ)〉などという場合の義(言葉のもつ意味)も上の義とつながっていよう。義はほかに公共性や慈善性を意味する場合がある。…
…中国,経典の意味内容をくわしく説きあかす学問。義疏とは,経義を疏通すること,またその書物をいう。仏典では経の祖師説あるいは祖師の論を注解したものを義疏といい,竺道生(じくどうしよう)の著した《法華義疏(ほつけぎしよ)》は,現存のもっとも古い《法華経》の注釈書である。…
…後漢末の鄭玄(じようげん)にいたってその総合解釈の段階に達し,当面する治政の術芸をこえて,永遠の政教理念の学術へとむかった。六朝期には,礼学(三礼(さんらい)の学)を軸に貴族社会をささえた礼教に関する議論をよび,漢・魏期の〈経注〉〈伝注〉を敷衍して再解釈をほどこす〈集解(しつかい)〉〈音義〉〈義疏(ぎそ)〉が盛行したが,とくに義疏の学は仏教の論義の影響をうけた討論形式をとっている。その対象は,七経,九経,十二経などを数えるが,隋初に成った音義の集成《経典釈文》には三経(周易,尚書,毛詩),三礼(周礼(しゆらい),儀礼,礼記)と春秋三伝(左氏,公羊(くよう),穀梁(こくりよう))に《論語》《孝経》と古典語字書《爾雅(じが)》を加えた十二経と,別に三玄の書《老子》《荘子》を配した14種を収める。…
※「義疏」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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