老驥櫪に伏すとも志千里に在り(読み)ろうきれきにふすともこころざしせんりにあり

精選版 日本国語大辞典 の解説

ろうき【老驥】=櫪(れき)に伏(ふ)すとも志(こころざし)千里(せんり)に在(あ)り[=千里(せんり)の志(こころざし)

  1. ( 「曹操‐碣石篇」の「老驥伏櫪、志在千里、烈士暮年、壮心未已」による語 ) 駿馬は老いて厩(うまや)につながれても、なお千里を走ることを思うこと。英雄俊傑の老いてもなお志を高くもって英気の衰えないさまのたとえ。老驥千里を思う。
    1. [初出の実例]「実に老驥櫪に伏して心ざし千里といへり、いはんやわかきこの身をや」(出典:仮名草子・可笑記(1642)四)

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

故事成語を知る辞典 の解説

老驥櫪に伏すとも、志千里に在り

偉大な人物が、年老いてもなお覇気を持ち続けているようすのたとえ。

[使用例] の産を破って孤村に病みながら、〈略〉国の前途を気遣う末期の一句にも櫪に伏す老驥千里の志あらわれて[徳冨蘆花*思出の記|1900~01]

[由来] 二~三世紀、後漢王朝末期の武将曹操そうそうが作った「しゅつもんこう」という詩の一節から。「老驥櫪に伏すとも、志千里に在り(年老いた名馬は、馬小屋の中で身を横たえながらも、一〇〇〇里の彼方まで走ることを考えている)」に続けて、「心の熱い人間は、晩年になっても、壮大な夢を持ち続けているものだ」とうたっています。なお、「驥」とは、一日に一〇〇〇里も走るという名馬のこと。「櫪」とは、馬小屋のことです。

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