胚軸(読み)ハイジク(その他表記)hypocotyl

翻訳|hypocotyl

デジタル大辞泉 「胚軸」の意味・読み・例文・類語

はい‐じく〔‐ヂク〕【×胚軸】

種子植物で、子葉に続く軸の部分。茎になる部分で、下端幼根になる。

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精選版 日本国語大辞典 「胚軸」の意味・読み・例文・類語

はい‐じく‥ヂク【胚軸】

  1. 〘 名詞 〙 高等植物の胚器官の子葉付着部より下にできる最初の茎のような部分。下部は幼根につづく。下子葉部ともいう。〔生命を探検する(1964)〕

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「胚軸」の意味・わかりやすい解説

胚軸
はいじく
hypocotyl

裸子植物および被子植物の胚において、主根(幼根)原基と子葉の付着部(節)とをつないでいる軸の部分をいう。英語のhypocotylは「子葉の節よりも下の部分」という意味である。胚軸と主根との境界は不明瞭(めいりょう)である。双子葉植物の胚軸の断面で通道組織の配列構造をみると、上部では茎に特有な真正中心柱、下部では根に特有な放射中心柱となっているが、中間部では漸次に移行している。成体の植物が直立する単一の幹をもつ場合、幹の最下部が胚軸に相当する。なお、子葉の節よりも上にある茎の部分を「上(じょう)胚軸」epicotylとよぶことがあるため、これとの区別から、本来の胚軸は「下(か)胚軸」ともよばれる。

[山下貴司]

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