六訂版 家庭医学大全科 の解説
脛骨遠位部骨折、足関節骨折
けいこつえんいぶこっせつ、そくかんせつこっせつ
Distal tibial fracture, Ankle fracture
(運動器系の病気(外傷を含む))
どんな外傷か
脛骨遠位部とは、下腿の足関節に近いところです。交通事故、スポーツ外傷や転倒・転落などで、下腿や足部が固定された状態で、下腿と足部の間に
脛骨遠位部骨折では足関節の関節面のずれがみられることがあり、足関節の骨折では
症状の現れ方
足関節を中心に痛みとはれが強く、足をついて歩くことが困難です。骨折のずれがひどいと明らかな変形がみられ、時間の経過とともにはれが強くなり、時に水泡の形成がみられることもあります。
まれに骨折端で神経や血管が損傷されることがありますが、その場合には足趾がしびれたり色が悪くなります。
検査と診断
前後左右の2枚のX線写真で診断がつきますが、関節面に骨折が及んでいる脛骨遠位部の骨折では、正確な骨折部の把握のためにCT検査による3次元の画像も必要です。
治療の方法
ずれがなければギプスで保存的に治療します。しかし、足関節の機能回復と早期の社会復帰のために、ずれが少しでもあれば手術できちんと元にもどして、プレートやネジでしっかり固定して早くからリハビリテーションを行います(図30)。とくに関節面は正確にずれをもどさなければなりませんし、整復したあとにみられる
合併症はどんなものか
早期にリハビリテーションをしないと、足関節の可動性が低下して
応急処置はどうするか
下腿から足にかけて
王寺 享弘
出典 法研「六訂版 家庭医学大全科」六訂版 家庭医学大全科について 情報