だっ‐ちょう ‥チャウ【脱腸】
〘名〙
腹壁に異常のすき間があるために、小
腸、大腸などの腹腔の臓器の一部が腹膜に包まれたまま腹腔外に脱出する疾患。出る部分により
鼠径ヘルニア、陰嚢
ヘルニア、大腿ヘルニア、瘢痕ヘルニアなどと呼ばれる。ヘルニア。堕腸。
※朝野新聞‐明治二六年(1893)三月五日「豊後日田の五岳上人は、脱腸病に罹り」
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脱腸
だっちょう
腸管を内容とするヘルニアのことで、大部分が鼠径(そけい)ヘルニアである。
[編集部]
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脱腸【だっちょう】
ヘルニアの俗称。ヘルニアの主体は腹部ヘルニアで,脱出臓器のほとんどが腸管のためこの名がある。
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だっ‐ちょう〔‐チヤウ〕【脱腸】
腸または腹壁の一部が腹壁のすきまなどから外側に押し出されること。腹部ヘルニア。
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世界大百科事典内の脱腸の言及
【鼠径ヘルニア】より
…ヘルニアのうちで最も多い。脱出臓器は腸管,大網,卵巣などであるが,小腸の脱出が多いことから,俗に脱腸ともいう。子どもに多くみられ,とくに男児に発生しやすく,女子の4倍にも達する。…
【ヘルニア】より
…腹部の内臓が腹膜に包まれたまま腹腔外に脱出し,皮下に膨隆する外ヘルニアと,腹腔内の異常な裂孔に内臓が入りこむ内ヘルニアに大別される。しかし,一般にヘルニアといえば外ヘルニアを指し,大部分は小腸が脱出するため俗に脱腸ともいわれる。しかし膀胱,卵巣,その他の内臓も脱出することがあるため,医学的に正確な呼名ではない。…
※「脱腸」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
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