臥龍(読み)がりょう

精選版 日本国語大辞典 「臥龍」の意味・読み・例文・類語

が‐りょう グヮ‥【臥龍】

〘名〙 (「りょう」は「龍」の漢音)
① 龍のふしているもの。がりゅう。
※和漢朗詠(1018頃)下「迸笋(へいしゅん)はいまだ鳴鳳の管を抽(ぬきん)でず 盤根は纔かに臥龍の文を点ず〈兼明親王〉」 〔庾信‐同会河陽公主山池詩〕
② (天にものぼる勢いや能力をもちながら、じっと横になって寝ている龍のことで、中国の三国時代、蜀の諸葛孔明をそれにたとえた「蜀志‐諸葛亮伝」の故事から) すぐれた能力をもちながら、世間に知られないでいる人物。民間にかくれている大人物。在野傑物。がりゅう。
太平記(14C後)二〇「今の御夢を料簡するに、〈略〉而も龍の姿にて水辺に臥したりと見給へるも、孔明を臥龍(クヮレウ)と云ひしに異ならず」 〔晉書‐嵆康伝〕

が‐りゅう グヮ‥【臥龍】

〘名〙 (「りゅう」は「龍」の慣用音) =がりょう(臥龍)
※運歩色葉(1548)「臥龍 グヮリウ」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

今日のキーワード

焦土作戦

敵対的買収に対する防衛策のひとつ。買収対象となった企業が、重要な資産や事業部門を手放し、買収者にとっての成果を事前に減じ、魅力を失わせる方法である。侵入してきた外敵に武器や食料を与えないように、事前に...

焦土作戦の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android