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自由意志論 じゆういしろんDe libero arbitrio

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

自由意志論
じゆういしろん
De libero arbitrio

オランダの人文学者デシデリウス・エラスムスの著書。 1524年刊。人間が真面目な意志によって善行を積み一歩一歩道徳的に向上しうると確信していたエラスムスは,「信仰によってのみ」救われるというルターの説が人間の一切の善の試みを無に帰し,ついには神は不正であるとの観念にいたらしめ絶望へと導くものであるとして,人間の自由意志を擁護すべく『自由意志論』を著わして,宗教改革運動に批判的な態度を示した。ルターは翌年『不自由意志論 (奴隷意志論) 』 De servo arbitrioを書いて反論し,エラスムスら人文主義者と決別した。なおエラスムスは 26年"Hyperaspistēs"を著わして再び反論を加えた。

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大辞林 第三版の解説

じゆういしろん【自由意志論】

自由意志の存立を認める考え。行為の生起する原因は外的諸関係でなく、強制によらない個人の自由な選択にあるとする。 ↔ 決定論

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