絶望(読み)ゼツボウ

デジタル大辞泉 「絶望」の意味・読み・例文・類語

ぜつ‐ぼう〔‐バウ〕【絶望】

[名](スル)希望を失うこと。全く期待できなくなること。「深い絶望におそわれる」「将来絶望する」
[類語]がっかり失望落胆失意幻滅がっくりげっそり脱力虚脱・失墜感・気落ち気抜け拍子抜け力抜け腑抜け力落とし意気阻喪しょんぼりぽつねんと悄然意気消沈しおしおすごすごしょぼしょぼしょぼくれるしょぼたれるしょぼんとしゅん

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精選版 日本国語大辞典 「絶望」の意味・読み・例文・類語

ぜつ‐ぼう‥バウ【絶望】

  1. 〘 名詞 〙 希望や期待がまったく失われること。望みがなくなること。望みを捨ててあきらめること。失望。〔漢語字類(1869)〕
    1. [初出の実例]「絶望と悲哀と寂寞とに堪へ得られるやうなまことなる生活を送れ」(出典:田舎教師(1909)〈田山花袋〉四〇)
    2. [その他の文献]〔春秋左伝‐襄公一四年〕

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普及版 字通 「絶望」の読み・字形・画数・意味

【絶望】ぜつぼう(ばう)

望みを絶つ。漢・〔陳太丘(寔(しよく))の碑文〕會(たまたま)黨事にひ、禁固せらるること二十年、~時に年已に七十、丘山に隱る。~大將軍何(進)・司徒袁(隗)、後招辟するも、~先生曰く、すること已に久し。巾を(ぬぐ)ひて(死)を待たんのみと。

字通「絶」の項目を見る

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「絶望」の意味・わかりやすい解説

絶望
ぜつぼう
despair

一般にはある不在の善を獲得し,あるいは現存する悪を排除する可能性がまったくなくなった場合の精神状態キルケゴールは,その著『死にいたる病』で,これを哲学的,神学的に分析し,神によって措定された自己自身への関係が平衡を失することを絶望とみなし,これを克服するものが信仰であるとした。キルケゴールの思想カミュサルトルらに大きな影響を与え,カミュは絶望のうちにとどまり,それを糧として生きることこそ実存的な人間の生き方であるとした。

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