興敬寺(読み)こうきようじ

日本歴史地名大系 「興敬寺」の解説

興敬寺
こうきようじ

[現在地名]日野町西大路

西大路にしおおじ大日だいにち町にある。松原山と号し、真宗大谷派。本尊阿弥陀如来。いわゆる日野牧五ヵ寺の一つ。大窪おおくぼ正崇しようそう寺と寺基を同じくし、開基円鸞によって当初は京都に興性こうしよう(興正)寺として草創、のち日野に引地し二寺に分立したと思われる。→正崇寺

近江若狭・越前寺院神社大事典〉

〔分立時期〕

分立の時期について正崇寺の略縁起(同寺蔵)では一一代寛宗のときとするが、当寺の由緒を記す興性寺次第(近江真宗諸寺文書)では一一代を宗了としたうえで、一二代円明のときとする。しかし、正崇寺蔵の扁額裏書に「本願寺七十九歳御トシ蓮如聖人之御筆ニテ正崇寺ト下サレヲハン」、興性寺次第のうち明応二年(一四九三)一一月二八日の円明書付に本願寺蓮如が「御年七十八歳之御時、アラタメテ御筆ニテ興敬寺ト被下候訖」とあることから、蓮如の時代に二寺に分れたことは確実と思われる。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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