舟場村(読み)ふなばむら

日本歴史地名大系 「舟場村」の解説

舟場村
ふなばむら

[現在地名]八坂村舟場

現八坂村東部のさい川左岸に位置し旧村野平のだいら村と隣り合っている。

舟場の名は、天正一〇年(一五八二)一一月に小笠原貞慶の発した坂井与三兵衛あての宛行状(坂井文書)に「舟場・とちさは六貫文」とあるのを初見とする。犀川に臨んでいて対岸の現更級さらしな大岡おおおか村との間に舟渡しがあったことから発生した地名であろう。

下って慶長七年(一六〇二)松本領主石川三長の家臣鶴見喜左衛門らが発した年貢勘定目録は、表題が「舟場・野平両郷丑ノ納御勘定ノ事」となっていて、これからすれば舟場村と隣村の野平村とは別個の村として扱われていることが知れるが、それにもかかわらず、江戸時代初期のうちは両村がいっしょに扱われることが多かった。このことを「信府統記」の「新田開発時節改」にある「大町組舟場村枝郷野平村 開発高別レ共ニ不相知」と併せて考えると、野平村は古い時点では舟場村の枝郷として開発されたが、別個の村でありながら開発者の関係から、全く切り離して扱われなかったものであると考えられる。

舟場村
ふなばむら

[現在地名]宮崎村舟場

八田新保はつたしんぼ村の南、府中(現武生市)に向かう道沿いに位置し、北を除く三方を山に囲まれる。慶長一一年(一六〇六)頃の越前国絵図に「舟場村」高一〇一・七三七石とみえ、正保郷帳によると田方四一石余・畠方六〇石。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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