朝日日本歴史人物事典 「良尚入道親王」の解説
良尚入道親王
生年:元和8.12.16(1623.1.16)
江戸前期の天台宗の僧。曼殊院第29世。八条宮智仁親王の第2子。母は京極高知の娘。幼名二宮。諱は勝行。寛永4(1627)年,曼殊院に入室。同9年後水尾上皇の猶子となり,同11年親王宣下,同年得度した。正保3(1646)年天台座主。明暦2(1656)年,寺地を洛中から洛北一乗寺村に移し,書院や茶室八窓軒などを造営。元禄5(1692)年退隠して天松院と号した。絵を狩野尚信に学び水墨画に優れ,書,詩文,茶,花にも堪能な文化人。親王によって再興された曼殊院は父智仁親王が造営した桂離宮と並ぶ寛永文化の代表的な建築。<参考文献>『諸門跡譜』
(岡佳子)
出典 朝日日本歴史人物事典:(株)朝日新聞出版朝日日本歴史人物事典について 情報