朝日日本歴史人物事典 「良永」の解説
良永
生年:天正13(1585)
江戸前期の真言宗の僧。対馬(長崎県)に生まれ,幼いときに高野山において出家し,中性院に住み密教を学ぶ。対馬に帰り明忍に会い,その勧めによって山城(京都府)槙尾西明寺の慧雲に入門,戒律を学ぶ。慶長16(1611)年,再び高野山へ帰る。翌年,山口重政の後援により重源の旧跡に円通寺再興を図り,元和5(1619)年,完成し同寺中興と称される。以降,戒律道場の中心としての地位を確立する。また,法隆寺北室院や叡福寺を兼務し,律の典籍の開版にも尽力する。<参考文献>卍元師蛮『本朝高僧伝』
(岡村喜史)
出典 朝日日本歴史人物事典:(株)朝日新聞出版朝日日本歴史人物事典について 情報