茶利(読み)チャリ

デジタル大辞泉 「茶利」の意味・読み・例文・類語

ちゃり【茶利】

動詞ちゃる」の連用形から。「茶利」は当て字
おどけた、こっけいな文句動作。また、冗談
「―ばかり言わで」〈一葉にごりえ
人形浄瑠璃歌舞伎で、こっけいな演技演出。また、茶利場ちゃりばのこと。
操り人形かしらで、こっけいな面相のもの。

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精選版 日本国語大辞典 「茶利」の意味・読み・例文・類語

ちゃり【茶利】

  1. 〘 名詞 〙 ( 動詞「ちゃる(茶)」の連用形の名詞化で「茶利」はあて字か )
  2. こっけいな文句または動作。こっけい。おどけ。
    1. [初出の実例]「むいきの長八、ちゃりの八平、腕の三蔵」(出典:浮世草子・棠大門屋敷(1705)五)
  3. 浄瑠璃や歌舞伎で、こっけいなせりふや演技のある段や場面。また、そのせりふや演技。茶利場
    1. [初出の実例]「きゃつも訛があって聞きにくく小猫太夫もちゃりはよけれど」(出典:談義本・地獄楽日記(1755)四)
  4. ちゃりやく(茶利役)」の略。〔随筆守貞漫稿(1837‐53)〕
  5. ちゃりがしら(茶利頭)」の略。

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