荊妻(読み)ケイサイ

デジタル大辞泉 「荊妻」の意味・読み・例文・類語

けい‐さい【×荊妻】

自分の妻をへりくだっていう語。愚妻。
「あれはね私の妻子ですんだ。―と豚児共ですよ」〈有島或る女
[補説]後漢梁鴻りょうこうの妻孟光もうこういばらかんざしを挿したという皇甫謐列女伝」の故事から。
[類語]愚妻山妻

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精選版 日本国語大辞典 「荊妻」の意味・読み・例文・類語

けい‐さい【荊妻】

  1. 〘 名詞 〙 ( 「荊」はイバラの意。中国、後漢の梁鴻の妻が、イバラのかんざしと、もめんのもすそをつけたところから ) 自分の妻をへりくだっていう語。愚妻。
    1. [初出の実例]「類書纂要、自称妻、曰拙妻、又曰荊布・荊房・荊妻〈略〉房下」(出典:釈親考(1736)続編)
    2. 「荊妻(ケイサイ)と共に貴国に航して合歓宴席に侍せんことを欲す」(出典:花柳春話(1878‐79)〈織田純一郎訳〉付録八)

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