蒙古襲来絵巻(読み)もうこしゅうらいえまき

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「蒙古襲来絵巻」の意味・わかりやすい解説

蒙古襲来絵巻
もうこしゅうらいえまき

文永,弘安両役における肥後国の御家人竹崎季長武功を中心に描いた絵巻。『蒙古襲来絵詞 (もうこしゅうらいえことば) 』『竹崎季長絵詞』ともいう。紙本着色,2巻。原本は宮内庁三の丸尚蔵館蔵。錯簡脱落が多く,詞と絵の段数は不明確。絵は土佐長隆,長章の父子と伝えられるが明確ではない。奥書に永仁1 (1293) 年の年記があり,これを疑問とする説があるが,ほぼこの頃の制作と推定される。また装束武具などの描写は正確で,工芸品の傍証資料としての価値が高い。

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旺文社日本史事典 三訂版 「蒙古襲来絵巻」の解説

蒙古襲来絵巻
もうこしゅうらいえまき

鎌倉末期の絵巻物
13世紀末の成立。2巻。御物肥後の御家人竹崎季長 (すえなが) が元寇のときの戦功を描かせたもので,戦記絵巻名品。絵は土佐長隆の筆といわれるが不詳。精密な描写で史料的価値が高い。

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