蓑亀(読み)ミノガメ

デジタル大辞泉 「蓑亀」の意味・読み・例文・類語

みの‐がめ【×蓑亀】

甲羅こうら緑藻などが生えて、蓑を着ているように見えるイシガメ。昔から長寿しるしとされ、文様などに描かれる。

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精選版 日本国語大辞典 「蓑亀」の意味・読み・例文・類語

みの‐がめ【蓑亀】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 背中にカメジュズモなどの緑藻類が着生して蓑をはおったように見えるカメ。淡水産のイシガメに多いが、海産の種にも見られる。古来、長寿の印などとしてめでたいものとされる。絵や細工物(さいくもの)にされる。
    1. [初出の実例]「くるぶしもぬれぬ小川のみの亀に和泉は命とられぬるかな」(出典:信長記(1622)一上)
  3. あおうみがめ(青海亀)」の異名

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「蓑亀」の意味・わかりやすい解説

蓑亀
みのがめ

爬虫(はちゅう)綱カメ目ヌマガメ科に属する日本産ニホンイシガメMauremys japonicaの老熟個体のうち背甲に藻が付着したものの呼び名。藻はアオミドロなどの緑藻が多く、年月を経ると繁茂してなびくため、古来長寿の証(あかし)として珍重され、瑞祥(ずいしょう)(めでたいしるし)とされた。亀紋(きもん)のうち有毛のものは蓑亀がモデルである。

[松井孝爾]

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