デジタル大辞泉 「薄物」の意味・読み・例文・類語 うす‐もの【薄物】 1 《「羅」とも書く》薄く織った織物。紗しゃや絽ろ、麻の上布じょうふの類。また、それで作った単ひとえ。うすはた。《季 夏》2 酒の燗かんをするのに用いる薄手の銅製の鍋。〈日葡〉 出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例
精選版 日本国語大辞典 「薄物」の意味・読み・例文・類語 うす‐もの【薄物】 〘 名詞 〙① 羅(ら)、紗(しゃ)などの薄い絹織物。また、それで作った夏用の衣服。うすはた。《 季語・夏 》[初出の実例]「御いそぎのれうにとて、あや、うすもの、かとり、きぬなど」(出典:宇津保物語(970‐999頃)俊蔭)「うすものの直衣、単衣を着給へるに、透き給へる肌つき」(出典:源氏物語(1001‐14頃)賢木)② ふくさ、風呂敷などの古称。〔随筆・松屋筆記(1818‐45頃)〕③ 酒などをあたためる銅製の鍋の薄手なもの。[初出の実例]「鑣 温器也物をあたたむるうす物などと云やうな者か」(出典:玉塵抄(1563)四七)④ 紙など薄くすいたもの。[初出の実例]「情は吉野紙の薄物に」(出典:にごりえ(1895)〈樋口一葉〉五) 出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例