薩摩ガラス(読み)さつまガラス

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典「薩摩ガラス」の解説

薩摩ガラス
さつまガラス

弘化3(1846)~文久3(1863)年,薩摩藩ガラス窯で製作された板ガラス,理化学ガラス,船舶用ガラス,ガラス食器。最初は中村町の製薬館の近くに薬用のガラス器を製作するため,藩主島津斉興が江戸からガラス工の四本亀次郎(しもとかめじろう)を招いて築窯。その後(現在,仙巌園磯庭園〉)の集成館内に移し,洋式の技術を導入して大規模に製造したが,薩英戦争によって文久3年に炎上し廃絶。透明のクリスタルガラスに,斜格子や亀甲文などのカットを施したカットガラス薩摩切子)の皿,,杯などを生産した。無地のガラス素地の上に紅,藍色の色ガラスをかぶせたかぶせガラスに,カットを施した色被せ(いろきせ)カットガラスに特色があり,紅色のものは「薩摩の紅ビードロ」として珍重された。素材はすべて鉛ガラスで,カットの意匠にはイギリスの影響がみられる。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

デジタル大辞泉「薩摩ガラス」の解説

さつま‐ガラス【×薩摩ガラス】

江戸末期に薩摩藩で製作されたガラス。紅ビードロとよばれる色ガラスや、カットして模様を表す薩摩切り子などがある。

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

今日のキーワード

緑酒

〘名〙 緑色の酒。よい酒。うまい酒の色としていう。※菅家文草(900頃)五・雨晴対月「緑酒猶催醒後盞、珠簾未レ下暁来鈎」※一高寮歌・嗚呼玉杯に花うけて(1902)〈矢野勘治〉「嗚呼玉杯に花うけて 緑酒...

続きを読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android