朝日日本歴史人物事典 「藤原嬉子」の解説
藤原嬉子
生年:寛弘4.1.5(1007.1.26)
平安中期,敦良親王(後朱雀天皇)の尚侍,後冷泉天皇の母。藤原道長と源倫子の娘。長和4(1015)年,従三位。寛仁2(1018)年尚侍となり,翌3年に着裳。治安1(1021)年,東宮敦良親王に入る。万寿2(1025)年には病を患いつつも,父道長の期待にこたえて親仁親王(後冷泉天皇)を出産し,摂関家の権勢の維持拡大に寄与した。出産後まもなく没したときの道長の悲嘆は大変なものであったという。同年,正一位追贈。寛徳2(1045)年には,後冷泉天皇の即位に伴って皇太后を追贈された。
(西村さとみ)
出典 朝日日本歴史人物事典:(株)朝日新聞出版朝日日本歴史人物事典について 情報