蘭湯(読み)らんとう

精選版 日本国語大辞典 「蘭湯」の意味・読み・例文・類語

らん‐とう‥タウ【蘭湯】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 蘭の葉を入れてわかした湯。中国から伝わったもので、端午節供の日にこれにつかると邪気を払うとして、古くから行なわれた。菖蒲湯(しょうぶゆ)のはじまりという。《 季語・夏 》
    1. [初出の実例]「蕤賓之月、端午之辰。家々浴蘭湯。人々賞菖酒」(出典異制庭訓往来(14C中))
    2. [その他の文献]〔楚辞‐九歌・雲中君〕
  3. 風呂をしゃれていう語。
    1. [初出の実例]「午後閑を偸んで師新たに靚粧を理す。蘭湯浴し了て瑠璃露玉を湿(うるほ)す」(出典:東京新繁昌記(1874‐76)〈服部誠一〉二)

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普及版 字通 「蘭湯」の読み・字形・画数・意味

【蘭湯】らんとう(たう)

蘭草を入れた湯。〔楚辞九歌、雲中君〕湯に浴し、に沐す の衣、(はな)の(ごと)し

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